昨日の患者さんのケースです。
私の友人(患者さんとしても来院してくれています)の紹介でTご夫妻がお見えになりました。
セカンドオピニオンでした。
他院での治療費用が高額すぎて納得がいかないとのことでした。
あそこも、ここも悪いから古い冠を外して被せ直しと言われたそうです。
既に治療は現在進行形で、あとは型取りをして新しい冠を製作するという直前でのご来院。
治療歯は10数本でした。
Tご夫妻に確認しましたが、現在の主治医の治療方針、冠の使用材料も分からないそうで
伺っていた治療費用が高額なのか妥当なのかがなんとも言えない状況でした。
でも、よくよく伺うとこれまでのところ1年以上をかけて被せ治し前の基礎治療を行っていたそうです。
私はむしろ担当医のしっかりとした臨床姿勢を感じました。
しかもこれまでの治療は全て保険診療だったそうで大きい出費は無かったということでした。
安易に高額な保険外治療を勧められたとは感じられなかったので、ご夫妻にはそのまま話しました。
もし当院で同様の症例であったとすればもっと高額な治療費用になっていたであることも付け加えました。
ここで問題点は2つ。
1つは担当医と患者さんのコミュニケーション不足です。
担当医が1年以上もかけて真面目に治療に取り組んでいながら、
(保険外)治療費を話した途端に不信感をもたれてしまっているということはとても残念です。
また現時点で患者さん側も治療内容、計画ともに把握できていないというのも問題だと思います。
歯科医側が治療費用に対して説明不足であったことと、患者さん側もお任せ意識が強かったのかもしれません。
もう1つは現在の歯科保険制度上の問題と言えます。
他科には基本的には一部の治療以外、保険治療しかありません。
でも日常的に保険治療と保険外治療が認めれられているのは歯科特有といえます。
これは今回のような補綴、すなわち差し歯や入れ歯などの人工の歯を製作するときには顕著で、
これらの補綴物の製作先(外注先)が、高い技術力やキャリアを持った方(技工士)に依頼すると
その外注費用はとても高額になり、そもそも保険費用で負担できるようなものではなくなってしまうのです。
でも我々歯科医は精度を突き詰める仕事をしているのですから、
患者さんにご理解いただき高精度のものをお勧めしたいと考えるのは当然のことだと思います。
決して審美歯科だから、セラミックを使ったら高くなる、という訳ではないのです。
(治療精度をないがしろにした審美歯科治療で高額な費用を請求しているのは言語道断です!)
それ以外にも混合診療との兼ね合いもあるのですが、それはまた別の機会に書くことにします。
我々はかなりの制約がある中で患者さんにとってのベストを尽くすために奮闘している、
ということをご理解いただけるとありがたいなと思います。
私の友人(患者さんとしても来院してくれています)の紹介でTご夫妻がお見えになりました。
セカンドオピニオンでした。
他院での治療費用が高額すぎて納得がいかないとのことでした。
あそこも、ここも悪いから古い冠を外して被せ直しと言われたそうです。
既に治療は現在進行形で、あとは型取りをして新しい冠を製作するという直前でのご来院。
治療歯は10数本でした。
Tご夫妻に確認しましたが、現在の主治医の治療方針、冠の使用材料も分からないそうで
伺っていた治療費用が高額なのか妥当なのかがなんとも言えない状況でした。
でも、よくよく伺うとこれまでのところ1年以上をかけて被せ治し前の基礎治療を行っていたそうです。
私はむしろ担当医のしっかりとした臨床姿勢を感じました。
しかもこれまでの治療は全て保険診療だったそうで大きい出費は無かったということでした。
安易に高額な保険外治療を勧められたとは感じられなかったので、ご夫妻にはそのまま話しました。
もし当院で同様の症例であったとすればもっと高額な治療費用になっていたであることも付け加えました。
ここで問題点は2つ。
1つは担当医と患者さんのコミュニケーション不足です。
担当医が1年以上もかけて真面目に治療に取り組んでいながら、
(保険外)治療費を話した途端に不信感をもたれてしまっているということはとても残念です。
また現時点で患者さん側も治療内容、計画ともに把握できていないというのも問題だと思います。
歯科医側が治療費用に対して説明不足であったことと、患者さん側もお任せ意識が強かったのかもしれません。
もう1つは現在の歯科保険制度上の問題と言えます。
他科には基本的には一部の治療以外、保険治療しかありません。
でも日常的に保険治療と保険外治療が認めれられているのは歯科特有といえます。
これは今回のような補綴、すなわち差し歯や入れ歯などの人工の歯を製作するときには顕著で、
これらの補綴物の製作先(外注先)が、高い技術力やキャリアを持った方(技工士)に依頼すると
その外注費用はとても高額になり、そもそも保険費用で負担できるようなものではなくなってしまうのです。
でも我々歯科医は精度を突き詰める仕事をしているのですから、
患者さんにご理解いただき高精度のものをお勧めしたいと考えるのは当然のことだと思います。
決して審美歯科だから、セラミックを使ったら高くなる、という訳ではないのです。
(治療精度をないがしろにした審美歯科治療で高額な費用を請求しているのは言語道断です!)
それ以外にも混合診療との兼ね合いもあるのですが、それはまた別の機会に書くことにします。
我々はかなりの制約がある中で患者さんにとってのベストを尽くすために奮闘している、
ということをご理解いただけるとありがたいなと思います。